【彼女は後宮で成り上がる~龍宮禁恋譚~】キャラ語り・瑞晃

 商業連載作品『彼女は後宮で成り上がる~龍宮禁恋譚~』

キャラクター語り、第二回です。

今回は相手役の「瑞晃(ずいおう)」です。



瑞晃(ずいおう)も、あまりデザインは最初から変わっておりません。
中身は豪放磊落で…とか打ち合わせていたはずですが、気付いたら秘匿主義の慎重な性格になっていました。
第二妃の皇太子だから仕方ない(?)。

さて。第一話の原稿を描くにあたり、殿下の「正装」はどうしようかなぁと悩みました。
世界観として皇家の象徴として分かりやすい意匠があると小道具・衣装の奥行きと説得力が出るのではと思ったんですね。

という訳で「龍」です。
「龍鱗」を皇帝一族直系の装飾にあしらわれる意匠として設定。
正装の後ろには「龍尾」と呼ばれる龍の尻尾を模した長い帯がある、というデザインにしました。

これは、皇帝が一番長いです。
皇后が二番めでそこそこ長く、気付いた方もいるかもですが第二皇子にもあり鱗も丸っこく長さも短めなんです。

たかが衣装ひとつでも色々気にして描きました。

なんか特別な名称でもつけようかと「袍」は服の事なので「龍袍」って考えたらそのまんま「ロンパオ」が出てきたのでナシになりました。。

あれ、キャラの話全然してないな…。




瑞晃(ずいおう)の描写というか動かし方も、こだわりがあって描きにくかったですね💦
完全に自分のせいなんですが…。

彼の内面としましては、皇太子という存在の重圧に独りで耐えて、全うしようとしている光のひねくれ者です。

彼のイメージ四字熟語に当てはめた「金科玉条」は、まさに作者が持つ瑞晃(ずいおう)のイメージです。(面倒なので設定画像はGANMA!アプリ参照です)

いい意味もあるのですが、個人的に「遵守するべきだと思った決まりを頑なに貫く」という若干頭が硬いイメージの方です(笑)。そういうキャラです。

本当は、彼には余裕がありません。




なので、最後の方で春蕾(しゅんらい)がその殻を破り、
やっと彼の本心が吐露されてよかったと思います。

個人的な感想としましては…自分の作品に出てくる男キャラとしては珍しく品行方正なタイプでしたね。
人相悪い表情の方が描きやすい自分としましては、そういう意味でも描きにくかったです(笑)。

瑞晃(ずいおう)は常に悠然として綽綽な表情をしているので。

ただ序盤で、初代担当様から「殿下は何を考えているか分かりやすい」と言われて驚いたことがあります。作者もよく分からないのに(オイ)。
多分、もっとミステリアスに描いてほしかったようです。




カウントダウン用の画像でした。

ちなみにずっと左手の薬指に「八角輪」をしているのですが、忘れているとしっかり校正さんから指摘が来ておりました。ありがたいです。

総括としましては、瑞晃(ずいおう)ではキャラクター性の都合上出来なかったことを次からの男キャラに託したいという想いはあります(笑)。

商業連載で中華風皇太子、というヒーローキャラを描くことが出来て嬉しかったですね。
良い経験をさせて頂きました…!