【彼女は後宮で成り上がる~龍宮禁恋譚~】キャラ語り・その他

商業連載作品『彼女は後宮で成り上がる~龍宮禁恋譚~』


キャラクター語り最終回です。
今回は各サブキャラをざっくばらんに振り返ってみようと思います。

※⚠ここだけは多少ネタバレあるかもしれません!⚠※

名前がとびかうので、アプリか電子書籍を片手にご参照いただけると幸いです。





【ライバルの后妃候補たちについて】

主人公除く7名の令嬢たちは、なんやかんやそれぞれの立ち位置もしっくり設定できて気に入っております。もちろん想定していた役割を出し切れていない部分も多いにありますが、それすらも想定内です(笑)。

自分的には「二強の后妃候補」である翠怜(すいれい)と明瓊(みんけい)に思い入れがありますかね…。


■翠怜(すいれい)
彼女に関しては、もうこういう感じのキャラは商業では描けないかなーと思います。
翠怜(すいれい)のイメージ四字熟語は、どちらも昔から好きな言葉です。
最終回、特にエピローグの彼女はその最たるものだと思っています。入れられて何よりでした。






■明瓊(みんけい)
分かりやすい悪役令嬢みたいで面白いキャラでした。もっと暴れさせるべきでしたでしょうか?(笑)
彼女に春蕾(しゅんらい)へ言わせたいセリフがあったのですが、それはご想像にお任せします。

ちゃんと最終回のエピローグで、春蕾(しゅんらい)に対して格上の立場へ行なう最上の拱手(おじき)をするシーンを入れられたので満足しております。



■佳梨(けいり)
別名「姉御令嬢」。そのまま良き姉貴分の立ち位置でした。
レギュラーキャラとして想定していたので、よく活躍してくれましたね。



■靡杏(みあん)
かわいそうな事に、彼女はこの作品において「不憫枠」でした。
そういう立ち位置として設定しておりました(笑)。
連載が長ければ、彼女は更に胃の痛い陰謀に巻き込まれる予定でした。







唯欒(ゆいらん)
別名「ギャル令嬢」。フリルやらメッシュやらあんまり見ない中華風ギャルデザインは楽しかったです。
明確に失態で脱落したので、最終回にもいなかったのがちょっと可哀想だな…と思いました。
豪商で世渡り上手な一族なので元気に生存はしています。




■香稟(かりん)
気弱令嬢…と見せかけて、実は…というキャラでした。
実は佳梨(けいり)が大の苦手・そりが合わないという裏設定があります。
八卦的にも真逆の性質を持つ二人なので。
最終回のエピローグではこっそり髪を下ろしているのがポイントです。


琉林(りゅうりん)
ほとんど名前で呼ばれなかったキャラでした。そうです、偽名なので読者に覚えてもらう必要が無いためあえて呼ばせませんでした。

ネタバレになりますが、初代担当様が「1人くらい男が混ざってても面白いんじゃないか」と提案してくださったので取り入れました(笑)。なのでこうなりました。
八卦的にやはりこういったキャラは「北」なんですよね(個人の感想です)。

手も出さず、首周りも隠して体の線が出にくい衣装をまとったデザインです。

自分的にはこういった我を貫く男の子を描くのが好きなので楽しかったです。割と「かなめゆきしろらしい少年キャラ」といえます。
正体をあらわす回からすごくギアが上がってきた感覚があり、アクションシーンはとても興に乗って描くことが出来ました。女性向けを意識してアクション封印してたので…。

このようなキャラが描けたので、初代担当様にはそこも感謝しております(笑)。




【その他のサブキャラ】




綬珂(じゅか)
春蕾(しゅんらい)の性格がとても変わったので、相対的にこの子も変わりました(笑)。
親友・身の回りの側役として設定。
ちなみに花飾りは「縁取雄蕊(クロッサンドラ)」です。

貴族の家で奉公していた経験があり、両親とともに弟たちを養うために裁縫で生計を立てていたという設定があります。なので裁縫や刺繍が見事な腕前です。
春蕾(しゅんらい)が持っていた布巾の刺繍は綬珂(じゅか)があしらったものです。



牙狼(がろう)
後宮におわす皇帝一族を護衛する親兵長。彼については狙っていた役割があったのですが、作者の力量不足で脇役のままになってしまいました。
エピローグでの彼の表情でお察しください。



嘸昂 (ぶごう)
瑞晃(ずいおう)の護衛役の側近。出身は姉御令嬢 佳梨(けいり)と同じ、北西区「乾」。
この出身地の人々は基本的に武勇を愛し、裏表なく打算のない気質が多いです。
実は佳梨(けいり)と顔見知りで、家同士の交友関係は元々ありました。
この人と佳梨(けいり)がくっつくといいなぁ、と作者は思っています。こっそり。





黎霓后(れいげつこう)
皇后陛下です。名前はせっかくあるので一度だけ呼ばせました(笑)。
この人もなかなか面白いキャラでした。後宮の物語なのでしてあるべき立ち位置かなと。
イメージ四字熟語は「秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)」でした。





慧惺(けいしょう)
第1話から「第一皇子」とあるので、カンの良い読者なら「第二皇子」も出るのではないか?と予想されていたかもしれません。きっと瑞晃(ずいおう)と対立する好敵手が出るのでは…と思われたのではないかと。

この子のコンセプトは、それを踏襲しないことでした(笑)。

あんなに苛烈な皇后なのに、実子は心優しくてちょっと頼りない、まだまだお子様であるというのがポイントです。母子仲も悪くはありません。

「先見」の加護がとても強いキャラなので、瞳を不可思議なデザインにしております。
見え過ぎるがゆえに女官たちから不気味だと一目置かれ、高官たちからは利用しようとする悪意が見えており瑞晃(ずいおう)とはまた違った孤独感が常にある子です。

皇后のせいで、姉である公主たち(皇女)とも折り合いが良くありません。
(※瑞晃(ずいおう)と慧惺(けいしょう)の間に異母姉妹が3名おり、皇帝一族では末子です)

だからこそ瑞晃(ずいおう)を慕い、裏表のない春蕾(しゅんらい)に懐いたのです。

姉御令嬢 佳梨(けいり)や嘸昂(ぶごう)もまったく裏表がない性格なので、信頼を寄せています。

余談ですが、初代担当様・現担当様お二人ともになぜか好評なキャラでした。





筮師(えいし)・立て看板
初代担当様の助言をヒントに据えた、この作品のミステリーとサスペンス要素です。

第1話のネームを大改革するにあたってカットしてもいいよ、みたいな雰囲気になりましたが「この設定を無くしたら凡庸な後宮恋愛企画でおわってしまう…!」と思い死守しました(笑)。
これがある前提でメインキャラ設定は固めつつあったので。

イメージ四字熟語は「牽強付会 (けんきょうふかい )」「談論風発 (だんろんふうはつ)」


「誰が書いてるんだろうね~?」のセリフを出したときは、遂にここまで描けたぜと思いました。


■あれ?
そういえば、この作品の最大の謎がありましたね。

皇帝陛下は??

ちゃんとおわします。平等に子供たちを愛しております。

しかし、后妃選別の儀式は「皇太子が天位へ臨むための最初の試練」でもあるので基本的に最高責任者である瑞晃(ずいおう)と祭祀高官らへ一任しております。
心中苦しいですが、傍観しております。
この人も結構苦労人かもしれません。苛烈な女を正妃にしたし…。多分慧惺(けいしょう)は皇帝似ですね。

本編に出す予定は、最初から構想にありませんでした。(連載が長ければ考えたかも)



【総括】

『彼女は後宮で成り上がる~龍宮禁恋譚~』サブキャラ語りでした。
そして、この作品について色々振り返るのもこれで終わりとなります。





ここまでお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました!

商業・自創作問わず、また別の作品にてお会いできたら嬉しいです。